アメリカはブルゾン型戦闘服を中心に第二次大戦後の世界の軍服にもっとも強い影響を与えている国のひとつであるが、19世紀初頭にはその先進性が見られた。
フランス革命期に流行したサン・キュロットはその後ヨーロッパでは廃れ、長ズボンが一般に普及し、軍服にも採用されたのは1830年代以降である。一方、王侯貴族が存在しないアメリカには定着し、軍服のボトムスにも世界に先んじて長ズボンが使用されるようになった。
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19世紀前半のヨーロッパの紳士服は細身で体型が現われるようなものが流行していたが、当時の伸縮性の無い布地で作られたズボンでは膝の屈伸が不自由となる。そのため、ズボンの素材に伸縮性のある皮やニット編みが用いられたりもした。そして、このような服はオーダーメードで仕立てなければならなかった。一方、アメリカでは1900年頃には既製服を売る店が現われていた。既製服は同じ型紙で同じ寸法の服を大量に生産するため、様々な体型の人間が着られるようにデザインする必要があった。そのような理由から、その後欧米の紳士服の流行は余裕を持たせたラインへ流れが変わって行った。
1850年に現在と同じ構造の実用的なミシンがアメリカで発明され、南北戦争時にはミシンで量産された軍服が初めて使用された。